南海トラフ地震発生帯掘削計画(NanTro SEIZE;Nankai Trough Seismogenic Zone Experiment)の深部掘削孔(ライザーレス及びライザー孔、図1参照)において地震断層の直接モニタリングを実施し、巨大地震の発生過程の解明、地震発生時におけるリアルタイム情報提供に資することを目的とした長期孔内観測システム(LTBMS; Long Term Borehole Monitoring System)の開発行っています。

開発目標
  • プレート境界近傍での高感度な地震・地殻変動観測や海底下の現場でしか観測できない間隙水圧・温度などの観測が可能なシステムを開発する。
  • 海底ケーブル観測網(DONET)に接続し、海底面の地震・津波観測網とあわせ、リアルタイムの監視・観測体勢を整える。
  • 超深度孔(ライザー孔)にむけて高温環境下でも長期作動可能な(環境温度125℃、寿命5年以上)孔内センサおよびテレメトリシステム(データ伝送システム)の開発を行う。
これまでの成果
  • C0002ライザーレス孔にLTBMSを設置(2010年12月)。その後DONETに接続し、LTBMSで取得した孔内データ(地震、歪、傾斜、温度、圧力)をリアルタイムで受信することに成功(2013年2月)。現在、C0010及びC0006ライザーレス孔に同等のLTBMSを設置するべく準備中。
  • 高温対応型テレメトリシステムの構成部品として、通信部・A/D変換部・クロック部・電源部・光/電気変換部などの高温特性について検討を実施し、実験用プロトタイプにて環境評価試験(高温・高圧・振動・衝撃)を実施。
図2 C0002長期孔内観測システムの孔内構成図
図2 C0002長期孔内観測システムの孔内構成図
図1 NanTroSEIZE掘削サイトとLTBMS設置サイト(含予定)
図1 NanTroSEIZE
掘削サイトとLTBMS設置サイト(含予定)
図3 テレメトリシステム高温寿命試験の外観
図3 テレメトリシステム高温寿命試験の外観