京都大学 防災研究所

境界層風洞

施設の概要と特徴

 この風洞は21mと長い測定胴を備え、最大風速25m/sまでの一様な気流から、自然風に近い乱れをもった気流まで、種々の気流性状を作り出すことができます。測定部の断面は幅2.5m、高さ2mで、直径2mのターンテーブルを使って模型を360°回転させることができます。ターンテーブルは測定胴の上流側と下流側の2カ所で使うことができます。下流端は外部に開放され風が吹き出すので、測定部に収まらない試験体の実験は吹き出し口で行うことができます。風洞内では、圧力センサーを用いた風圧の測定、6軸天秤を用いた風力の測定、熱線風速計を用いた風速の測定が行えます。
衝撃試験装置 : エアーキャノンを用いた衝撃試験を行うことができます。内径100mmの円管に入れることができるものを射出し、試験体に衝突させます。重さ3kgの角材で75m/sまで加速できます。また、圧力載荷装置を備えており、900mm×1,100mmまでの大きさのパネルに、±2,500Paまでの繰り返し圧力載荷を行うことができます。

施設の利用事例(または施設の適用分野など)

  • 建物周辺気流
  • 建築物・構造物の耐風設計用風荷重
  • 風力発電用風車に加わる風荷重
  • 太陽光発電パネルの耐風設計用風荷重
  • ガラス・外装材の耐衝撃性能試験 (ASTM E1886-04, E1996-04, ISO 16932に準拠)
  • 防風フェンス・ネットの耐風性能試験
  • 人体に加わる風力
  • 防災教育用デモ映像 (強風中で歩行が困難、飛散物がガラスに衝突する)
  • シャッターの耐強風補強材の開発
  • 風モビールの耐風性能試験

など

施設の所在地

〒611-0011
宇治市五ケ庄 京都大学防災研究所

送風ファン

測定胴内模型設置の様子

衝撃試験装置