雲解像モデル開発応用グループ
地球上の大気は、海洋表層での熱交換や太陽放射の影響のもとで、様々な時空間スケールの物理的なメカニズムによって時々刻々変動しています。その中で、雲に関するプロセスは重要な役割を果たしています。雲解像モデル開発応用グループでは、雲に関する物理プロセスをより深く理解し、その台風や暴風雨などの激しい気象現象や全球規模の長期的な大気変動における役割を明らかにすることを目指しています。この目的を達成するために、雲を適切にシミュレートできる高度な数値モデルの開発と、モデルを用いた高解像度大規模数値実験および解析を行い、現地観測・衛星観測との比較を通してモデルの検証や現象の理解を進めています。
現在、全球非静力学モデルを用いた高解像度気候計算による、第6期結合モデル間相互比較プロジェクト (CMIP6)への貢献や、台風や暴風雨などの数週間を越える予測可能性の理解と拡張、また、アジアの山岳域や日本における降水現象の理解と将来予測などの課題に取り組んでいます。これらを国内外の関連研究プロジェクトやJAMSTECにおける船舶等を用いた国際観測プロジェクトなどとの連携のもとに推進しています。