研究の概要
「南海トラフ地震発生帯掘削計画」(南海掘削)は、科学史上初めて、巨大地震が幾度なく発生してきた海底下の地震断層に向けて掘削し、地震発生のキーとなる岩石試料を採取するのみならず、現場でのデータ観測を試みる科学計画です。
紀伊半島沖(熊野灘)南海トラフは、大規模な揺れと津波を伴った1944年東南海地震(マグニチュード8クラス)の破壊域にあり、かつ掘削によって到達可能な深度にプレート境界断層及び巨大分岐断層があります。 この海域において沈み込み帯浅部から深部までの複数地点で掘削を行い、試料回収(コアリング)と長期孔内計測により、断層の地震性滑りと非地震性滑りを決定づける条件(すなわち地震発生条件)を明らかにすることを目的としています。
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