JAMSTEC > 地球環境部門 > 大気海洋相互作用研究プログラム > 相互作用セミナー > 詳細

大気海洋相互作用研究プログラム

相互作用セミナー

第23回相互作用セミナー

日時
5月20日(水)13:30~15:00
場所
RIGC_ZOOM1
発表者
横井 覚(DCOP)
タイトル
熱帯西太平洋夏季北進季節内変動に伴う 大気境界層熱・水蒸気変動
要旨
「みらい」MR08-02航海の一環で2008年6月6-27日に行われた熱帯西太平洋(12N,135E)での定点観測データを用い、北進季節内変動の対流活発位相通過前後の大気境界層の熱力学的特性について解析した。大気境界層準平衡近似のもとで対流ダウンドラフト質量フラックス(Md)と境界層上端でのエントレインメント質量フラックス(Me)を見積もり、その日々変動の妥当性を評価した。また、定点観測期間の前半11日(対流活発位相通過前)と後半11日(通過時)の間の変化を調べた。2期間でMeには統計的に有意な変化は認められなかったが、Mdは期間後半には前半に比べて約5倍増加したという有意な差が見られた。Mdに伴う湿潤静的エネルギー(MSE)流出量も約3.5倍増加していた。一方で、放射冷却に伴うMSE流出量は後半の方が前半よりも少なく、その差は統計的に有意であるものの、差はMdに伴う流出量の変化に比べて無視できるほど小さいものだった。海面フラックスによるMSE流入量やMeに伴うMSE流出量には有意な差は認められなかった。浮力フラックスの観点では、海面フラックスは後半に有意に流入量増加、放射は有意に流出量減少を示し、それぞれ対流-海面フラックス相互作用、対流-放射相互作用を反映しているが、定量的には後者は前者の約2割ほどの影響しか及ぼしていなかった。

セミナー係:sougosayou-seminar(at)jamstec.go.jp