JAMSTEC
平成11年 2月16日
海洋科学技術センター


地球シミュレータ施設の設置場所について


  1. 海洋科学技術センターは、宇宙開発事業団及び日本原子力研究所と協力し て進めている地球シミュレータ計画に関し、神奈川県が横浜市金沢区に所有 する神奈川県工業試験所跡地に地球シミュレータ施設(地球シミュレータの 運転及び研究のための施設)を設置することに決定しました。今後、神奈川 県との間で設置に係る具体的事項について協議を進める予定です。

  2. 地球シミュレータは、地球温暖化等の地球変動現象を高精度で予測するた めの超高速計算機システムで、平成13年度末に予定されている運用開始時 点において世界で最高速のスーパーコンピュータになるものと予想されてお り、本施設は、地球変動予測と計算科学技術の分野の研究拠点として整備す るものです。



(参考)

地球シミュレータ計画の概要について

  1. 目的
    地球温暖化、異常気象等の地球規模の気候変動、超長期にわたる地球の地 殻変動等の解明、予測等を目指して、高度な数値シミュレーションにより、 地球規模の複雑に絡み合う諸現象を計算機上で忠実に再現するための超高速 並列計算機システム(地球シミュレータ)を開発しています。

  2. 地球シミュレータの性能
    地球シミュレータは、気候・気象分野の代表的なシミュレーションを実効 処理速度5テラフロップス(TFLOPS)程度で実行できる能力を持つ超 高速並列計算機システムであり、この能力は現状の気象計算における主力ス ーパーコンピュータで行うシミュレーションの1000倍程度の実効処理速 度に対応し、世界最高水準のシミュレーション性能を達成できるものです。 (注)5テラフロップス:1秒間に5兆回の浮動小数点演算を行う速さ

  3. スケジュール・実施機関
    本計画は平成9年度から推進されており、平成13年度末に地球シミュレ ータの運用を開始することを目途に、現在、宇宙開発事業団及び日本原子力 研究所が地球シミュレータの研究開発を、また、海洋科学技術センターが施 設の整備を協力して実施しています。

  4. 地球シミュレータ施設の整備

    設置場所:
    神奈川県横浜市金沢区昭和町3173
    神奈川県工業試験所跡地
    整備主体:海洋科学技術センター
    建設費:
    約72億円(平成10〜12年度)
    (地球シミュレータ及びその運転・保守に必要な機器・設備等
    を格納する施設、空調・電源設備、研究居室)