1.経緯
海洋科学技術センター(理事長 平野 拓也)の海洋地球研究船「みらい」は、平成11年
8月25日(水)、22時45分、釧路沖(図1)にて大型ロゼット採水器(図2)を用いてCTD観測中(注1)、水深4,168m地点から採水を終えケーブルの巻き上げを開始した直後、ケーブル線長4,128.6mのところで破断し、大型ロゼット採水器を回収できずに亡失した。
なお、人身事故は発生していない。
2.原因
ケーブルがトラクションウィンチ(注2)下部巻胴から外れたため破断したものと思われるが、詳細については本日、八戸港へ着岸後にケーブル破断の原因究明を行なう。
3.今後の予定
当初予定していた大型ロゼット採水器による、北太平洋での亜熱帯循環の構造研究及び北極海域での海洋循環等については、小型ロゼット採水器を用い、観測日数を調整しながら研究を継続する。
注1:海洋観測では最も基本的な観測で、任意の水深でのCTD観測(Cは塩分濃度、Tは
水 温、Dは水深)を行い、また採水した海水の分析を行う。
注2:長尺ケーブルを巻き取るための専用ウィンチ。
問い合わせ先 : 海洋科学技術センター
海洋観測研究部 滝沢
TEL 0468-67-5571
普及・広報課 他谷、木村
TEL 0468-67-3806
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