参考資料

海洋深層水利用の現状と今後の展望


  深層水は、富栄養、低温、清浄などの優れた資源価値をもつため、生物生産やエネルギー回収の分野への利用研究が行われ、藻類培養、冷水性動物飼育、深海性動物飼育などの水産分野や、冷房、淡水製造、水温制御などの冷熱利用分野での有効性が実証されている。また、地域振興の視点から、製品開発(酒、塩、豆腐など)など、一部実用化の段階に入っており、高知県、富山県、沖縄県など多くの自治体にその利用が波及している。
 現在深層水利用技術は、実証段階から実用段階への移行期にあり、今後実用化を達成するためには、深層水資源の科学的な解明、深層水資源の有効利用手法、深層水取・放水などの開発課題が残されている。