(参考)

独立行政法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)によるトンガ、フィジー及び
ニュージーランドの排他的経済水域(EEZ)内における海洋の科学的調査計画の概要

  1. 目的:南太平洋熱水生態系についての網羅的、総合調査
     本プロジェクトの目的は、未だ詳細な調査が進んでいない南西太平洋沈み込み帯の熱水生態系の構造を明らかにし、その特異性及び重要性を世界に先駆けて解明することである。本研究では、高濃度の重金属を含む熱水という極限環境に適応した熱水生態系の解明のため、有人潜水調査船「しんかい6500」を用いた潜航調査等を実施する。本調査により得られたデータに基づいて、生息環境の化学的条件、微生物の生態系及び大型生物の生態系を網羅的に解析し、またそれらの相互作用を把握することにより、全体像を高解像で明らかにすることを目指す。
     なお、ニュージーランドとは本計画において、「ニュージーランド沖のケルマディック海盆における海洋の科学的調査計画」を共同プロジェクトとして実施する。

  2. 実施主体:独立行政法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)

  3. 代表研究者:
    (日本)JAMSTEC極限環境生物圏研究センター 高井 研 博士
    (ニュージーランド)地球科学核科学研究所(GNS) Cornel de Ronde博士

  4. 使用船舶:支援母船「よこすか」、有人潜水調査船「しんかい6500」

  5. 調査航海日程:
    平成16年9月23日アピア出港(サモア)
    平成16年10月17日ニュージーランド排他的経済水域(EEZ)内調査開始
    平成16年10月19日オークランド入港(ニュージーランド)
    平成16年10月25日オークランド出港
    平成16年11月7日ニュージーランドEEZ内調査終了

  6. 調査海域(別添参照)

  7. 有人潜水調査船「しんかい6500」と熱水生態系の一例

しんかい6500
・全長: 9.5m
・幅: 2.7m
・高さ: 3.2m
・乗員数: 3名(内研究者1名)
・最大潜航深度: 6,500m

熱水生態系の一例
(インド洋中央海嶺白鳳海丘かいれいフィールド:水深2,450m)
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