平成18年7月25日
公立大学法人会津大学
独立行政法人海洋研究開発機構

会津大学と海洋研究開発機構が包括的連携協定を締結
〜地球シミュレータによる研究の地域社会への活用について連携〜

   公立大学法人会津大学(学長 角山茂章)と独立行政法人海洋研究開発機構(理事長 加藤康宏)は、「地球シミュレータによる研究の地域社会への活用可能性に関する包括的連携」の推進のための基本協定を下記のとおり締結します。
    この協定では、コンピュータ理工学の分野において地域の中核的拠点として地域経済活動に関するネットワークを有する会津大学と、地球シミュレータによる解析、運用に知見を有する海洋研究開発機構が連携し、シミュレーションによる研究成果を地域社会へ活用することを目的としています。
今回の基本協定の締結により、両機関の研究開発能力及び人材等を活かし、情報交換、共同研究、人材交流等について包括的に連携し、協力を行います。また、これを円滑に行うため、連携・協力推進会議を設けて個別事業内容を定めるなど必要な調整を行うこととしています。
    地球シミュレータを活用した地域の気象シミュレーションを行い、農林業などの地域産業の高度化や、土地利用法などの地域環境の改善に寄与することが期待されます。また、その成果は、例えば小学校の環境学習や県民を対象としたセミナー等への活用も考えられます。

1. 締結日:平成18年7月27日

2. 基本協定の名称:
    独立行政法人海洋研究開発機構と公立大学法人会津大学との間の「地球シミュレータによる研究の地域社会への活用可能性に関する包括的連携」の推進のための基本協定

3. 締結者:独立行政法人海洋研究開発機構 理事長 加藤 康宏
        公立大学法人会津大学      学長 角山 茂章

4. 期待される効果
(1) 地域の気象シミュレーション
  地球シミュレータを利用して、会津盆地など局所地域における「日照」「風情報」「降雨」など地域に密着した情報提供への活用が考えられます。
(2) 地域産業の高度化と環境改善
農作物の生育管理を適切に行い最適な収穫時期を特定するなど、さまざまな活用方策が考えられます。
最適な山林・田畑の利用や街並み作りなど、そこで生活する人々が快適な生活をおくるための地域環境の改善に貢献します。
(3) 小学生や県民の環境に関する関心の醸成
小学校や地元の関係機関が有機的な連携のもと、データの収集・提供を通じて身近な地域の環境への関心の醸成を図るとともに、自然科学へ興味を抱くことによる理科離れの抑制効果や地球温暖化防止への動機づけが期待されます。
研究成果を利用したセミナー等を開催することで、県民が地球環境に対して理解を深めていただくことが期待されます。

5. 協定期間
    平成18年7月27日から平成21年3月31日

6. 協定書締結式
    会津大学において協定書締結式を行います。また、締結式当日、シミュレーションによる解析事例の紹介を行います。
   日時  平成18年7月27日(木)14:00〜
   場所  会津大学大講義室

<報道担当・問い合わせ先>
(協定の内容について)
公立大学法人会津大学
事務局連携支援グループ 参事 大橋茂信
TEL:0242-37-2547 FAX:0242-37-2536
独立行政法人海洋研究開発機構
経営企画室 調査役 平田浩司
TEL:046-867-9226 FAX:046-867-9195
(報道について)
公立大学法人会津大学
事務局連携支援グループ 参事 大橋茂信
TEL:0242-37-2547 FAX:0242-37-2536
独立行政法人海洋研究開発機構
経営企画室 報道室長 大嶋真司
TEL:046-867-9193 FAX:046-867-9199


<補足説明>

「地球シミュレータ」http://www.jamstec.go.jp/esc/index.html
    宇宙開発事業団、日本原子力研究所、海洋科学技術センター(名称、全て開発当時)が開発したスーパーコンピュータ。コンピュータ内に仮想地球を作り、大気や海水、地殻の状態を高速かつ高精度にシミュレーションでき、中長期的な環境変動や災害などの予測、解明を目的に開発、使用されている。また、バイオ、ナノ分野など先進分野でも利用されている。

地球シュミレータ 地球シミュレータ

「公立大学法人会津大学」http://www.u-aizu.ac.jp/official/index_j.html
    会津大学は、1993年(平成5年)に開学した日本で最初のコンピュータ専門の大学です。情報に関する科学技術の高度化や各分野における情報化を背景とし、情報に関する科学技術を担い、さらにこれを発展させていくことができる人材育成を目的として設立されました。
    コンピュータ理工学の分野における独創性・独自性を大切にしたOnly Oneを目指す大学です。

「独立行政法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)」http://www.jamstec.go.jp/
    「平和と福祉の理念に基づき海洋に関する基盤的研究開発、海洋に関する学術研究に関する協力等の業務を総合的に行うことにより、海洋科学技術の水準の向上を図るとともに、学術研究の発展に資する」という目的のもとに平成16年4月1日設置された独立行政法人。前身は海洋科学技術センター。地球環境変動変動を解明するための様々な観測研究、予測研究、技術開発等を実施。「地球シミュレータ」の他に、地球深部探査船「ちきゅう」、有人潜水調査船「しんかい6500」、深海巡航探査機「うらしま」などを保有。

地球深部探査船「ちきゅう」地球深部探査船「ちきゅう」
有人潜水調査船「しんかい6500」有人潜水調査船「しんかい6500」
深海巡航探査機「うらしま」深海巡航探査機「うらしま」

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