プレスリリース


2012年 10月 10日
独立行政法人海洋研究開発機構

独立行政法人海洋研究開発機構「地球環境シリーズ」講演会(第9回)
「急激な北極域の変化と地球環境への影響」の開催について

独立行政法人海洋研究開発機構(理事長 平朝彦)の地球環境変動領域は、毎年「地球環境シリーズ」として講演会を開催しております。 この度、シリーズ第9回目となる講演会を下記のとおり開催しますので、お知らせいたします。

今回の講演会では、地球温暖化に伴う北極周辺での急激な環境変化と、それらがもたらす日本付近への影響について解説します。

1. 日時 平成24年11月13日(火)13:00〜17:30(開場12:30)
2. 会場 ヤクルトホール(東京都港区東新橋1-1-19)<別添1>
3. 入場料 無料(事前登録制)
4. 主催 独立行政法人海洋研究開発機構
5. 後援 文部科学省
6. 総合司会 広井禎氏(日本物理教育学会副会長 元・筑波大学附属高等学校教諭)
7. プログラムおよび講演要旨:別紙1別紙2
8. 申込 (一般の方)
以下のホームページよりお申し込みいただくか、講演会事務局までご連絡ください。
講演会Webサイト:http://www.jamstec.go.jp/rigc/j/sympo/2012/
事務局:海洋研究開発機構 研究支援部
Tel:046-867-9458 Fax:046-867-9372
E-mail:rigc-sympo2012@jamstec.go.jp
(報道関係の方)
報道関係の方については、会場スペースの関係上、事前に参加者数、テレビカメラの有無等について、お知らせください。
なお、社章(腕章)・社員証を忘れずに持参してください。

別紙1

「急激な北極域の変化と地球環境への影響」

時間 タイトル 講演者
13:00-13:05 開会の辞 海洋研究開発機構 理事長 平朝彦
13:05-13:30 趣旨説明
司会者紹介
 −講演会の聴きどころ−
海洋研究開発機構 地球環境変動領域 領域長
深澤理郎
広井禎(日本物理教育学会副会長 元・筑波大学附属高等学校教諭)
13:30-14:00 地球雪氷圏の変貌 地球環境変動領域 北半球寒冷圏研究プログラム プログラムディレクター 大畑哲夫
14:00-14:30 海氷減少が進行し続けている北極海 地球環境変動領域 北半球寒冷圏研究プログラム 北極海総合研究チーム チームリーダー 菊地隆
14:30-15:00 北極周辺、寒い大地の大きな変化 地球環境変動領域 北半球寒冷圏研究プログラム 陸域環境変動研究チーム 主任研究員 飯島慈裕
15:00-15:30 休憩・ポスター発表
15:30-16:00 北極が日本の異常気象に及ぼす影響 地球環境変動領域 北半球寒冷圏研究プログラム 寒冷圏気候研究チーム 招聘研究員 立花義裕
16:00-16:30 北極圏をコンピュータの中につくる 地球環境変動領域 地球温暖化予測研究プログラム 地球システム統合モデリング研究チーム チームリーダー 河宮未知生
16:35-17:25 パネルディスカッション 進行役:広井禎(日本物理教育学会副会長 元・筑波大学附属高等学校教諭)
パネラー:講演者
17:25-17:30 閉会の辞 海洋研究開発機構 理事 白山義久

※休憩時間には、研究員が展示ポスターのご説明をいたします

別紙2

講演要旨

講演者 講演タイトル・要旨
大畑 哲夫
地球環境変動領域
北半球寒冷圏研究プログラム
プログラムディレクター 
「地球雪氷圏の変貌」
北極地域にはグリーンランド氷床、氷河群、積雪や凍土、それと海氷という見た目や形成過程が異なる様々な種類の雪氷が存在し、海洋、大気、植生などを含めていわゆる雪氷圏を形成しています。この雪氷は北極強温暖化に影響されおおむね衰退傾向にあり雪氷圏の変化に影響しています。これら雪氷の応答時間(減少速度など)は種類によって異なるため組織的な長期監視が重要であり、また将来予測や変動性を知るためにはより多くの現在情報が必要とされています。
菊地 隆
地球環境変動領域
北半球寒冷圏研究プログラム 
北極海総合研究チーム
チームリーダー
「海氷減少が進行し続けている北極海」
2012年北極海の海氷面積は最小記録を更新し、20世紀後半と比べておよそ半分にまで減少しました。その背景には、海氷減少に伴う海洋-海氷-大気にまたがるフィードバック過程があります。これから北極海の海氷状況は、そして北極海の環境はどのように変化していくのか…科学的のみならず社会的にも注目されています。北極海の海氷減少に係る大切な要因とその影響について、現場で得られた観測結果などを中心に紹介します。
飯島 慈裕
地球環境変動領域
北半球寒冷圏研究プログラム
陸域環境変動研究チーム
主任研究員
「北極周辺、寒い大地の大きな変化」
北極周辺地域であるユーラシア大陸北部の地下には、過去の氷期から続く永久凍土が広く分布しています。近年、森林やツンドラに覆われた地表面付近の永久凍土環境は、北極の気候変化による雨や雪の増加と連動して大きく変わりつつあります。地表面付近の凍土が融け、かつてない植物や地形の変化をもたらし、湖沼の拡大によるメタンガスの放出などの気候へのフィードバックが現れている様子を、様々な観測結果を中心に紹介します。
立花 義裕
地球環境変動領域
北半球寒冷圏研究プログラム
寒冷圏気候研究チーム
招聘研究員
「北極が日本の異常気象に及ぼす影響」
先の冬は四半世紀ぶりの寒冬でした。地球温暖化時代に、なぜ寒い冬になったのでしょう?その理由の一つに海氷の急激な減少などの北極異変があります。先の冬を含め、最近の日本付近の天候には北極が影響しているということが徐々に明らかになってきました。どのようなプロセスで遠い北極が日本の天候に影響を及ぼすのでしょう?それには偏西風の蛇行が鍵を握ります。我々の最新の研究成果を交えて最先端の知見をわかりやすく説明します。
河宮 未知生
地球環境変動領域
地球温暖化予測研究プログラム 地球システム統合モデリング研究チーム
チームリーダー
「北極圏をコンピュータの中につくる」
これまでに得られている地球温暖化予測結果によると、地球上で最も気温上昇の激しい地域は北極圏であると予想されています。北極圏の温暖化にともなって、北極海に浮かぶ氷(海氷)が融け航海が容易になったり、グリーンランドにまたがる巨大な氷の塊(氷床)が融け海面が上昇したり、陸域の永久凍土が融け地球上の物質循環が変わったり、といった変化がどのようにおこるのかを調べるために、進む様々な現象のシミュレーション精度向上のための努力について分かりやすく紹介します。

別添1

会場地図

ヤクルトホール

ヤクルトホール
〒105-8660 東京都港区東新橋1-1-19 ヤクルト本社ビル

  • JR新橋駅より徒歩3分
  • 都営地下鉄浅草線新橋駅[汐留1番出口]より徒歩1分
  • 都営大江戸線汐留駅より徒歩5分
  • 東京メトロ銀座線新橋駅[2番出口]より徒歩2分
  • 新交通ゆりかもめ新橋駅より徒歩3分

※会場に駐車場はございません。公共の交通機関をご利用ください。


リーフレット[PDF:1.24MB]

お問い合わせ先:

独立行政法人海洋研究開発機構
(講演会について)
講演会について:研究支援部 支援第2課長 村田 範之 Tel: 046-867-9600
(報道担当)
報道担当:経営企画部 報道室長 菊地 一成 Tel: 046-867-9198