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プレスリリース

2013年 1月 18日
独立行政法人海洋研究開発機構

平成24年度海洋研究開発機構研究報告会「JAMSTEC2013」
-海洋・地球・生命の統合的理解への挑戦-
の開催について

独立行政法人海洋研究開発機構(理事長 平 朝彦)は、平成24年度研究報告会「JAMSTEC2013」を下記のとおり開催いたします。

この研究報告会は、当機構の活動状況や成果概要等を一般の方々に紹介する目的で、毎年開催しています。

今回の研究報告会では、「海洋・地球・生命の統合的理解への挑戦」をテーマに、第1部では、「平成24年度成果報告」として、熱帯の気候変動、超深海性生物、東北地方太平洋沖地震調査に関する研究成果や無人探査機の開発状況についてご報告いたします。

第2部では、「海洋科学技術の未来像」をテーマに各界からのパネリストにご登壇いただき、海洋科学技術への夢や期待についてパネルディスカッションを行います。その他、会場ロビーにおいて、当機構の研究活動及び今年度の成果等に関するポスターセッションも実施します。

1. 日時 平成25年2月13日(水)13:00~17:30(開場は12:30)
2. プログラム 別添1リーフレット参照
3. 場所 東京国際フォーラム ホールB7(定員450名)
東京都千代田区丸の内3-5-1
4. 入場 自由(事前登録不要)
会場にて要旨集を配付
5. 講演者 別紙参照
6. 主催 独立行政法人海洋研究開発機構

別紙

【第1部】 平成24年度成果報告
●海洋・地球・生命の理解を目指して-JAMSTECの2012年の歩み-

白山 義久(しらやま よしひさ)
海洋研究開発機構 理事

専門は海洋生物学。東京大学大学院理学系研究科動物学専攻博士課程修了。理学博士。日本学術振興会奨励研究員、東京大学海洋研究所助手、助教授を経て、京都大学理学部附属瀬戸臨海実験所教授。2007年から京都大学フィールド科学教育研究センター長。2011年より現職。研究部門を担当。小型底生生物(メイオベントス)の生態学、線形・動吻・胴甲動物の系統分類学、深海生物の保全生物学等の研究を主に進めてきた。近年は、海洋酸性化の生物に対する影響等の研究も行っている。海洋生物のセンサス(人口調査)プロジェクトでは、科学推進委員会の委員を務めた。

●熱帯における大規模雲群の研究最前線-インド洋における国際集中観測の結果から-

米山 邦夫(よねやま くにお)
海洋研究開発機構 地球環境変動領域 熱帯気候変動研究プログラム
チームリーダー

専門は熱帯気象学。九州大学大学院理学研究科修士課程修了後、海洋科学技術センター(現独立行政法人海洋研究開発機構、以下同様)入所。博士(理学)(名古屋大学、2003年)。2009年より現職。神戸大学大学院海事科学研究科客員教授兼任。1990年代後半より海洋地球研究船「みらい」を用いた熱帯における観測プロジェクトに従事し、1999年Nauru99、2006年MISMO、2011年CINDY2011の国際集中観測プロジェクトでは(共同)代表研究者を務めた。

●世界最深部に生息する超深海性ヨコエビの特異な生態と新規セルラーゼ

小林 英城 (こばやし ひでき)
海洋研究開発機構 海洋・極限環境生物圏領域 深海・地殻内生物圏研究プログラム
主任研究員

専門は分子生物学。東京工業大学大学院生物工学研究科修了、博士(工学)。その後、海洋科学技術センターにて、マリアナ海溝チャレンジャー海淵の微生物を研究し、新規酵素(好アルカリ性G4アミラーゼ)を生産する細菌の分離に成功した。ボストン留学を経て、2004年9月より海洋研究開発機構にて、システム生物学の観点からマリアナ海溝チャレンジャー海淵に代表される超深海環境を始めとして、様々な極限環境の生態系について研究に取り組み、現在に至る。

●自律型無人探査機の3機同時開発について

石橋 正二郎 (いしばし しょうじろう)
海洋研究開発機構 海洋工学センター 海洋技術開発部
技術研究主任

専門は海洋工学・ロボット工学。東京商船大学大学院商船学研究科修了、博士(工学)。その後、海洋科学技術センター入所。深海巡航探査機「うらしま」、大深度小型無人機「ABISMO」、深海生物追跡ロボット「PICASSO」、マリンロボット「MR-X1」他、数多くの海中探査機開発に従事。航法システムを含む探査機制御システム、海中光学システム、マニピュレータモーションプランニングを研究対象とする。現在、3機同時開発中のAUVでは、マルチCPUシステム及び自律アルゴリズム開発を担当している。

●東北地方太平洋沖地震調査掘削 (JFAST) の概要と掘削同時検層の成果

斎藤 実篤 (さいとう さねあつ)
海洋研究開発機構 地球内部ダイナミクス領域 固体地球動的過程研究プログラム
チームリーダー

専門は海洋地質学。東北大学理学研究科博士課程修了、博士(理学)。1993年以来掘削航海に10回参加し、掘削試料や孔内検層データを用いた海底の地層解析により世界各地の変動帯ダイナミクスを解明。南海トラフ地震発生帯掘削計画では2009年に首席研究員を務め、国際研究チームを指揮。2012年の東北地方太平洋沖地震調査掘削航海では検層専門家として乗船し、地震断層の特定に貢献した。2010年より統合国際深海掘削計画科学技術パネル議長を務め、海洋掘削科学の推進にも貢献。

【第2部】 海洋科学技術の未来像
●パネルディスカッション

今後、当機構が取り組むべき海洋科学研究、技術開発目標等についてまとめた「長期ビジョン」をご紹介の後、各界のパネリストにご登壇いただき、海洋科学技術への夢や期待についてパネルディスカッションを行います。

<パネリスト>

□戸谷 一夫 (とだに かずお)

文部科学省研究開発局長

1980年科学技術庁入省。1989年~1992年にかけて、経済協力開発機構原子力機関(パリ)へ派遣。その後、原子力局調査国際協力課国際原子力協力企画官、科学技術振興局研究基盤課長等を歴任。2000年~2002年にかけては、宇宙開発事業団ロサンゼルス駐在員として米国へ派遣。2003年以降、文部科学省研究振興局ライフサイエンス課長等を経て、2012年より現職。

□道田 豊 (みちだ ゆたか)

東京大学大気海洋研究所教授

専門は海洋物理学、海洋情報管理。東京大学理学部地球物理学科卒業、同大学院理学系研究科修士課程修了、博士(理学)。海上保安庁水路部補佐官等を経て、2000年東京大学海洋研究所助教授。2007年より現職。2008~10年、同研究所国際沿岸海洋研究センター長。2011年6月からユネスコ政府間海洋学委員会(IOC)副議長。

□高橋 誠 (たかはし まこと)

新日鉄住金エンジニアリング(株) 代表取締役社長

東京大学工学部産業機械工学科卒業。1974年に新日本製鐵(現新日鉄住金)に入社以来、一貫してエンジニアリング事業部門に従事。2003年エンジニアリング事業本部プラント事業部長。2006年に新日鉄エンジニアリングとしてエンジニアリング部門が分社独立すると同時に同社取締役常務執行役員(製鉄プラント事業部長)に就任。2011年同社代表取締役社長。分社独立5周年を迎え、さらなる飛躍に向かって新しいビジョンの第二期創業”2ndSTAGE“をスタート。2012年新日鉄住金エンジニアリングに社名変更。

□辻 篤子 (つじ あつこ)

朝日新聞論説委員

東京大学教養学部科学史科学哲学分科卒業。1979年朝日新聞社入社、東京本社科学部、科学朝日編集部、アエラ発行室、アメリカ総局などを経て、2004年より現職。科学技術、医療など担当。1989年マサチューセッツ工科大学ナイト科学ジャーナリズムフェロー、2004年オックスフォード大学ロイターフェロー。

□和才 博美 (わさい ひろみ)

NTTコミュニケーションズ(株) 相談役

1969年九州大学工学部卒業。同年日本電信電話公社(現NTT)入社後、技術局で移動無線開発等に携わる。MITスローンスクール(MBA)修了後、ニューヨーク駐在等を経て、本社人事、企画業務等に従事。1999年再編を経て、NTT持株会社代表取締役副社長兼ブロードバンド推進室長。2005年NTTコミュニケーションズ代表取締役社長に就任。2010年取締役相談役、2012年より現職。現在、経済同友会海洋国家PT委員長を務める。

□平 朝彦 (たいら あさひこ)

海洋研究開発機構 理事長

専門は海洋地質学、地球進化論。テキサス大学大学院博士課程修了。高知大学、東京大学海洋研究所を経て、2002年から海洋研究開発機構地球深部探査センター長、2006年より理事、2012年より現職。プレート沈み込み帯における付加作用の研究で、2007年に日本学士院賞受賞。東京大学名誉教授。

<モデレータ>

□堀田 平 (ほった ひとし)

海洋研究開発機構 理事

専門は海洋工学、流体力学。東海大学大学院海洋学研究科海洋工学専攻博士課程修了、1983年海洋科学技術センター入所。海洋開発工学部研究員、同研究副主幹、企画部企画課長、フロンティア研究推進室長、地球深部探査センター副センター長、執行役兼海洋工学センター長を経て、2010年より現職。開発部門を担当。


リーフレット[PDF:6.76MB]

お問い合わせ先:

独立行政法人海洋研究開発機構
(本研究報告会について)
事業推進部 推進課長 中村 亘 電話046-867-9230
(報道担当)
経営企画部 報道室長 菊地 一成 電話046-867-9198