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話題の研究 謎解き解説

伊豆・小笠原弧の海底下で、高温のアセノスフェアの流入を確認!
日本海の成因解明に大きな前進!

【目次】
日本海ができたのは、なぜ?
青ヶ島リフト、明神リフト、スミスリフトの海底は、現在拡大中
ドレッジャーで、玄武岩を採取
従来の考えでは説明がつかないジルコニウム量を含んだ玄武岩を発見
研究が楽しくて仕方ない!

青ヶ島リフト、明神リフト、スミスリフトの海底は、現在拡大中

伊豆諸島西部の海底は、どのような場所なのですか?

日本海のように、海溝から海洋プレートが沈み込む背後に位置する盆地状のくぼみを背弧海盆と呼び、伊豆諸島西部の海底はその背弧海盆の一部です(図4)。伊豆・小笠原弧から太平洋プレートが沈み込み、青ヶ島リフト、明神リフト、スミスリフトとよばれるくぼ地があります。海底では火山活動が行われ、今まさに地殻が引きちぎられつつあります。今後は日本海のように海底が広がっていくと考えられています。


図4 海域図

まさに、日本海の成因解明を目指すのに適している場所ですね。

はい。ここで玄武岩を採って分析してマントルについて調べれば、高温アセノスフェアとの関連が見えるかもしれません。そこで試料を採るために、東海大学の海洋調査研修船「望星丸」に乗船しました。