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「しんかい6500」1000回潜航達成

4人が語る「しんかい6500」

研究者のニーズに応える技術開発力と
チームワークが「しんかい6500」を進化させる

海洋工学センターは、1971年に海洋研究開発機構(JAMSTEC)の前身の海洋科学技術センターが発足した当初から、海洋を探査するための基盤技術の研究開発と、研究者のサポートを行ってきた技術開発部を継承している。現在はさらに海洋研究に欠かせない7隻の海洋調査船や、有人潜水調査船「しんかい6500」、無人潜水探査機などの運航も担当している。初期の構想段階から「しんかい6500」を見守ってきた海洋工学センター・宮崎センター長に、「しんかい6500」にかける想いと夢を聞いた。
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世界最深まで潜る潜水船をつくる意義は
それを可能にする技術を持つことにもある

今井義司司令は1983年に有人潜水調査船「しんかい2000」の整備要員として入所。その後、「しんかい2000」で副司令までを務め、1999年4月に有人潜水調査船「しんかい6500」の3代目司令となった。以来、運航チームの長として、パイロット、コ・パイロット、整備班や航法管制班をまとめ、支援母船「よこすか」の船上から、さまざまな天候条件を見極めながら、安全かつ効率的な潜航のために細心の注意をはらってきた。
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操船だけではパイロットは務まらない
幅広い好奇心が潜航と研究を充実させる

佐々木義高潜航長は1989年に有人潜水調査船「しんかい2000」の運航要員として入所した。その後、有人潜水調査船「しんかい6500」が完成し、1993年から「しんかい6500」の運航チームに配属される。整備士、航法管制士、潜航士など各職を経験し、現在は潜航長。これまで「しんかい2000」では75回、「しんかい6500」では149回の潜航経験を持つ。まだ誰も潜ったことのない場所で最初の目撃者となるのは、いまだに魅力的な体験だという。
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有人の深海調査を続けるためにも
「しんかい6500」による優れた研究成果を

高井プログラムディレクター(PD)は、有人潜水調査船「しんかい6500」初乗船となった2002年のインド洋調査潜航で、熱水活動域に地球最古の生態系と非常によく似たハイパースライムを発見。さらに鉄の鱗を持つ巻貝、スケーリーフットを捕獲した。その後も積極的に「しんかい6500」を活用しており、公募後最多の15回潜航で、多くの研究成果をあげている。その背景には、有人潜水船ならではの、人間の目で深海を見る貴重な機会を守ろうとする、高井PDの強い思いがあったのである。
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