「みらい」北極航海レポート

2008年9月16日(火) アラスカ夏時間

揺れる部屋

波

夜10時頃から部屋が揺れるようになってきた。船全体が左右に傾くように揺れている。部屋が先に横に傾き始め、そのあとをついていくように体が傾く。何となく船酔いしそうな感じだ。幸いまだ大丈夫なのでパソコンに向かっていると、机の上に立ててあった本が横倒しになった。ここ20日間で一番揺れていると思う。航海士に訊いたところ、うねりのせいで揺れているとのことだ。


減遥装置

波は風によって起きている。海の表面を風が撫でると波になる。甲板から海を見渡すと、風の吹いている方に海面がだんだんと盛り上がり、波になっていく様子がよくわかる。この波が遠くに進むとうねりになる。いま「みらい」はどこか遠くで出来たうねりを受けて、揺れている。  ところが、あまり揺れを感じないと言う乗船者が多かった。こんなのは揺れていない部類だそうだ。確かに「みらい」は大きな船なので揺れにくく、そのうえ減遥装置という設備もある。揺れの方向と逆におもりが動いて、揺れを打ち消す装置だ。船の設備を見られるテレビで探してみると、ちょうど減遥装置が働いているところだった。

(海洋地球研究船「みらい」の搭載機器の詳細はこちらをご覧ください。)



(「みらい」北極航海取材チーム 広報乗船者 米本)