「みらい」北極航海レポート

2008年9月25日(木) アラスカ夏時間

蓮葉氷とシロクマ

蓮葉氷

日付変更線を越え、北極海のシベリア側に到着した。その途中、蓮葉氷(はすはごおり)という出来立ての氷が広がっていた。平たく薄い氷が海面を覆う、名前の通り蓮葉の浮いたような海面だ。そしてその先で、氷に乗って流れてくるシロクマに出会った。真ん中の融けた小さな氷の上で、積もった雪を掘ったりしていた。


シロクマ

氷の出来方には順序がある。まずは海水が冷えることが必要だ。零下よりも冷えると海面に小さな氷の結晶ができる。そのまま冷え続けるとだんだんと広がっていき、海面を覆う薄い氷の膜ができる。すると海の色が暗くなり、波打ち方がゆったりになる。その後、氷が丸く割れて蓮葉氷になる。その後は蓮葉氷が大きくなり、互いにくっつきあって大きな氷が出来上がるのだ。その上に雪が降り積もってできるのが、シロクマが乗っていたような氷だ。



(「みらい」北極航海取材チーム 広報乗船者 米本)