「みらい」北極航海レポート

2008年10月9日(木) アラスカ夏時間

ダッチハーバー寄港

ダッチハーバー帰港

朝10時、「みらい」はダッチハーバーに寄港した。まだ暗い9時ころからだんだんと明るくなり、入港時にはすっかり陽が差していた。夕方までには研究員と技術員の大半が入れ替わる。長かった北極航海が終わるとともに、次はベーリング海を含む北太平洋の観測が始まるからだ。接岸した船のタラップが伸びる先にはコンクリートの地面がある。揺れることのない、港の地面だ。



虹

港を歩いてみても雪は積もっていない。出港時に見た紫色の花はなくなっている。ちょうど秋と冬の境目なのだろう。町に着くとスーパーマーケットの奥に虹が降りていた。かなりはっきりと見える。虹の下、店の出入口にあるベンチでは船員たちがコーヒーを飲んでいる。店内で販売している淹れたてのコーヒーだ。そして店内では司廚の方々が食材を購入している。次の航海への準備が着々と進んでいるのだ。
関根浜を出港した8月15日から数えて56日間。2008年の「みらい」の北極航海は無事におわりを迎えた。船の故障もなく観測の失敗もなく大量のデータを得てなお、すぐに始まる次の航海に急かされるような、海洋調査船らしいおわり方だった。


(「みらい」北極航海取材チーム 広報乗船者 米本)


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