実施状況

LHRプロジェクトは2015年7月1日に開始され、資金の獲得状況により最大7年間継続されます。プロジェクトには、4つの主な活動が含まれています。

1. 地球物理探査による深部地殻構造とその構造発達様式の調査(2016年3月〜5月)

JAMSTECとGAは、シドニー大学とGNS Science(ニュージーランド)からの参加者と共に、一回目の掘削事前調査を実施し、2016年5月11日、成功裏に完了しました。この7週間におよぶ調査では、広域的な地殻構造調査のため、LHRを東西に横切る2次元反射法データと100台の海底地震計を用いた屈折法データを取得しました(図1)。さらに、掘削提案地点の周囲では、合わせて約600km分の高分解能マルチチャンネル反射法データを取得しました(図2)。その他に、マルチビームソナー海底地形調査、サブボトムプロファイル、重力と磁力のデータも取得されました。この調査の報告書は、JAMSTECのwebサイトからダウンロードすることができます。調査データはNOPIMS (National Offshore Petroleum Information Management System)等からアクセスすることができます(下記参照)。

図2: 深部反射法地震探査の処理断面の例:推定される地質構造と新たに選定された深部層序掘削候補地点を示します。

2. ライザー掘削候補地点周辺の詳細事前調査(2017年11月~12月)

2017年12月、JAMSTECとGAによる掘削のための詳細事前調査は無事完了しました。この調査では、掘削候補地点での高分解能海底地形調査、海底下浅層調査、ピストンコアによる浅部堆積物採取、水中ビデオ撮影を行いました。また、第一掘削候補地点を含む200kmの測線に沿って、2次元反射法データと64台の海底地震計を用いた屈折法データを取得しました。詳細な海底調査や試料採取から得られる情報は、掘削作業に影響のある海底地盤の力学特性を理解するため、そして環境面からの掘削作業の許認可申請に利用されます。また、豪州海事裁判所管轄の遠隔地に生息する深海生物の記載データは、貴重な基礎環境情報としても役立ちます。


3. 深部層序掘削(2020年以降)

十分な資金が獲得できれば深部掘削提案が実現し、LHRリフト堆積盆の層序をすべて貫く深い孔井を1地点で掘削することが可能となります(図2)。基盤深度が浅い場所での1〜2地点の浅部掘削も計画に含まれています。それらの掘削では、全深度でのコア回収と多種目の孔内検層を合わせて実施します。


4. データと試料の処理・保管

このプロジェクトの実施中に収集されたすべてのデータと試料は、誰でも利用できるように公開されます。事前調査データは、GAとJAMSTECのウェブサイトとNOPIMSから入手することができ、コア試料はIODPから入手することができます。保存用コア試料は、GAにて保管される予定です。



データの公開

2016年のロードハウライズ地球物理探査で取得されたデータは以下のとおり公開されています。