一等潜技士(うらしま運航長)
石川 暁久
- チームでの主な担当
- 航法管制、コ・パイロット
うらしま:電気・通信系
- 趣味
- ボルダリング(ロッククライミング)
- これまでの潜航回数(「しんかい2000」を含む)
- 66回
- 初潜航とそのときの感想
- 2009年3月26日 南西諸島海溝 1127Dive
初潜航で6500mの潜航でした。初潜航で最大潜航深度に行けたのは、忘れられない思い出です。
何年もの間、6Kが「よこすか」から降ろされ、潜航していく姿をみてきました。そしていつかは自分もパイロットになってあのAフレームクレーンで吊揚げた6Kの中からよこすかを見てみたいと思っていました。
初潜航のとき着水前、Aフレームクレーンで吊上げられ、6Kから「よこすか」のデッキ上の仲間を見て、送る側から送られる側になったとき、やっとこの場所に立てたという長年の思いが実現し、皆の期待を背負って潜航するパイロットの境地に足を踏み入れた瞬間がなんとも印象的で忘れられません。
- 印象に残る潜航
- マリアナ海溝でシロウリガイを発見した潜航
あたり一面、シロウリガイのコロニーでした。
その中に、赤色に発光する飛行船のようなクラゲを発見し、興奮しました。
- 自分にとって「しんかい6500」とは?
- 冒険のツール
- パイロットをやっていて良かったと思う瞬間
- 新しい深海調査の手法が生まれた瞬間はたまりません。数年前、うらしま事前調査から6Kの潜航まで一連の調査に携わり、成果が出たことがありました。マリアナ海溝において「うらしま」で取得した海底地形図からチムニーらしい兆候がみられ、その海底地形図を使って実際に潜水船で潜航し、新しいチムニーが発見されました。AUVで事前調査した結果からチムニーを見つけた潜航は初めての試みであり、AUVと有人船の仕事を同時に携わらなければ味わえない嬉しさでした。
自分が潜った潜航で大発見があり、論文などで発表されたり、新聞やテレビで潜航の成果を世間に情報発信されたりしたときは、微力ながら人の為になっていると実感がわきます。
- 次世代機に希望すること
- 海況不良でも着揚収ができる潜水船
4~5人乗りの大型潜水船
アクリル球の潜水船