次世帯海洋資源調査技術

 

JAMSTEC

神奈川県横須賀市夏島町2番地15
sip-pc@jamstec.go.jp
TEL:046-866-3811(代表)

<記者説明会を開催>
戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)次世代海洋資源調査技術(統合海洋資源調査システムの開発を含む)と常磐沖での新たなマンガンクラストの調査結果速報について

平成30年11月14日
国立研究開発法人海洋研究開発機構
国立大学法人高知大学
国立大学法人茨城大学
国立研究開発法人情報通信研究機構
一般社団法人海洋調査協会
次世代海洋資源調査技術研究組合

国立研究開発法人海洋研究開発機構(以下「JAMSTEC」)、国立大学法人高知大学、国立大学法人茨城大学、国立研究開発法人情報通信研究機構、一般社団法人海洋調査協会、次世代海洋資源調査技術研究組合は、戦略的イノベーション創造プログラム(※SIP)次世代海洋資源調査技術に関する説明会を、平成30年11月14日(水)に開催いたしまた。

(発表内容については、各種新聞、Webメディアにても取り上げられております)

・SIP次世代海洋資源調査技術において開発した統合海洋資源調査システム

SIP次世代海洋資源調査技術は、海洋鉱物資源を低コスト・高効率で調査する技術に関する研究開発を国主導で行い、民間企業とともに効率的な調査技術を確立することで日本の海洋資源調査を飛躍的に加速することを目的に、平成26年度より研究開発が開始されました。
今回の説明会では、SIP次世代海洋資源調査技術の大きな成果の1つである、平成28年度より新たに開始した課題テーマ「統合海洋資源調査システムの実証」について説明いたしました。具体的には、海底鉱物資源の成因論を踏まえ、沖縄本島北西側にある中部沖縄トラフにてこれまでに開発してきた深海の作業環境に対応した探査機等によるデータ・試料の取得及び解析により、広大な海域から有望海域を高効率・低コストで絞り込む調査技術の開発に、民間企業が主体となった取り組みの紹介です。

・常磐沖での新たなマンガンクラストの調査結果速報

SIP次世代海洋資源調査技術の最終年度となる今年、課題テーマの1つである「海洋資源の成因の科学的研究に基づく調査海域の絞り込み手法の開発」の一環としてJAMSTECの有人潜水調査船「しんかい6500」を用いた常磐沖の排他的経済水域(福島から約350km)のプレート沈み込み帯にある磐城海山においては、将来の鉱物資源として有望とされるマンガンクラストの調査を実施しました。その結果、すべての潜航地点において、マンガンクラストが斜面に広がり、あるいは、角礫状になって存在する様子が視認できました。また、各潜航点で厚さ数cmから10cmのマンガンクラストを採取できました。一方、磐城海山では斜面が崩れた場所のがれき状の岩石の上にマンガンクラストが成長している様子も観察されました。これまでマンガンクラストが確認されている拓洋第5海山や拓洋第3海山の産状とは異なることが明らかになり、今後の更なる調査が待たれます。

報告資料:「常磐沖での新たなマンガンクラストの調査結果速報」(PDF:1MB)


常磐沖での新たなマンガンクラストの調査結果速報



※ 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)
総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)が自らの司令塔機能を発揮して、府省の枠や旧来の分野の枠を超えたマネジメントに主導的な役割を果たすことを通じて、科学技術イノベーションを実現するために平成26年度より5カ年の計画で新たに創設したプログラム。CSTIにより選定された11課題のうち、「次世代海洋資源調査技術(海のジパング計画)」(プログラムディレクター 浦辺 徹郎、東京大学名誉教授、国際資源開発研修センター顧問)はJAMSTECが管理法人を務めており、海洋資源の成因に関する科学的研究に基づく調査海域の絞り込み手法の開発、海洋資源調査技術の開発、生態系の実態調査と長期監視技術の開発、それらを統合した統合海洋資源調査システムの構築と、民間企業へ技術移転を実施している。
https://www.jamstec.go.jp/sip/index.html

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