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日本-パラオ親善ヨットレースにおける多様なセクターとの協働による海洋プラスチック調査の実施 日本-パラオ親善ヨットレースにおける多様なセクターとの協働による海洋プラスチック調査の実施

海洋プラスチック汚染は地球規模の環境問題であり、生態系や人類の健康への影響や社会/経済的インパクトが懸念されています。昨今、多くの国が産学官民をあげての対策を取りつつあり、先のG20大阪サミットにおいても、2050年までに海洋への新たなプラスチック流出ゼロを目指す「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」が表明されました。
プラスチックごみは広大な海洋に拡散し、その集積する過程は不明な点が多く、特にマイクロプラスチックに関するデータは不足しています。そのような状況の中で、海洋プラスチック汚染の迅速な解決のために、当機構のような専門の研究機関による調査に加え、競技ヨットやプレジャーボート、フェリーなどの民間船による市民参加型の調査が注目を集めています。そこで、当機構としても、様々なセクターとの協働のもとでいち早く取り組みを進めるため、パラオ共和国独立25周年及び日本パラオ外交関係樹立25周年を記念して開催される「日本-パラオ親善ヨットレース」において、海洋プラスチック汚染に関わる科学的調査を実施いたします。

2019-2020 日本−パラオ親善ヨットレース

2019年12月29日、横浜ベイブリッジをスタートし太平洋を南へ。南洋の楽園パラオまでの1,726マイル(3,197km)を走り抜くヨットレースです。

TOPICS

2020年6月25日

プロジェクト成果速報「Sailing towards the plastic-free Ocean」を掲載しました。

2020年6月23日

同プロジェクトの成果に関する寄稿記事が、 IEEE Ocean Engineering Societyのウェブマガジン「IEEE EARTHZINE」に掲載されました。

2020年3月12日

航海報告を掲載しました

2020年2月14日

在パラオ日本国大使館主催の第10回「日本フェア」にて、日本−パラオ親善ヨットレースにおける海洋プラスチック調査についての報告を行いました

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2020年2月9日、在パラオ日本国大使館主催の第10回「日本フェア」にて、日本−パラオ親善ヨットレースにおける海洋プラスチック調査について、最新の報告を行いました。
調査チームから千葉早苗研究員が登壇し、海洋プラスチック調査についての概要を説明すると共に、最新の分析状況などについて説明いたしました。

また、JAMSTECでは同会場にて海洋プラスチック調査のパネル展示を行い、たくさんの方が関心を持ってご参加くださいました。調査チームから関友里恵さんも駆けつけてくれました。

2020年2月14日

日本−パラオ親善ヨットレースでの海洋プラスチック調査の様子が国連環境計画(UNEP)の世界自然保全モニタリングセンター(WCMC)で紹介されました

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日本−パラオ親善ヨットレースでの海洋プラスチック調査の様子が、2月11日のInternational Day of Women and Girls in Science 2020にちなみ、国連環境計画(UNEP)の世界自然保全モニタリングセンター(WCMC)で紹介されました

2020年1月16日

「日本-パラオ親善ヨットレース」の表彰式が開催されました

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日本-パラオ親善ヨットレースの表彰式が1月15日にパラオにおいて開催されました。JAMSTECからは阪口理事が駆けつけ、今回ヨットレースに参加しながらマイクロプラスチック調査を行った「トレッキー号」と調査&海洋リテラシープログラムを実施した「みらいへ」に感謝状を贈呈しました。また、「みらいへ」でのマイクロプラスチック調査の速報をパラオ大統領、駐日本パラオ大使、駐パラオ日本大使などの参加者に報告しました。

昨日下船したリーダーの3人も一夜明けて少しリラックス。閉会式のあとは、二週間一緒に旅した子どもたちが3人とお別れしたくなくて、何度も抱きついていたのが印象的でした。

航海の最新情報はTwitterで配信しています

2019年12月29日

「日本-パラオ親善ヨットレース」スタート!!

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午後1時、「海洋プラスチック」調査チームが乗船する帆船「みらいへ」は、競技艇「トレッキー号」に伴走しながら横浜港を出港していきました。調査チームとして乗船しているのは、それぞれ所属の異なる女性3名(JAMSTECの千葉早苗研究員、UNEP-WCMCのHolly Griffinさん、ヤマハ発動機の関友理恵さん)。また「みらいへ」にはパラオの子供たち6人も乗り込み、約2週間の航海を共にしながら、採取調査を一緒に行う予定です。
(レース期間中は「トレッキー号」にもマイクロプラスチック採取装置を設置し、サンプリング調査を実施する予定です。)

2019年12月27日

「みらいへ」乗船予定の子供たちがJAMSTEC来訪

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12月27日に、パラオの子供6名とその御家族がJAMSTECを訪問しました。
子供たちは、28日に横浜・八景島にてOPという小さなヨットでレースを行い、今回の「日本-パラオ親善ヨットレース」を盛り上げてくれます。さらにその後は帆船「みらいへ」に乗り込んで調査チームと一緒にレースを見守ります。航行中は、調査チームと一緒になって「海プラ」調査を行うほか、海洋の教育プログラムに参加してもらう予定です。
この日は、JAMSTEC横須賀本部にて、「海プラ」調査に向けたレクチャーを受けたほか、停泊中の調査船や展示施設を見学しました。

2019年12月27日

「海洋プラスチック調査」準備開始!!

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JAMSTEC横須賀本部に停泊中の帆船「みらいへ」で、「海プラ」調査に向けた準備が始まりました。この調査チームのリーダーは、海洋プラスチックの研究に取り組んでいる千葉 早苗博士(水産学)。レース期間は年末年始のおよそ2週間。その間はずっと海の上ということで、陸上で準備しておかなければならないことは山ほどあります。調査機器の準備をはじめ、調査チームの打合せなど、29日のレース開始に向け、多忙な日々が続きます。

マイクロプラスチックサンプラー

2019年12月24日

帆船「みらいへ」JAMSTECへ寄港

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レース本番を週末に控えた24日、整備を終えた帆船「みらいへ」がJAMSTEC横須賀本部に寄港しました。「みらいへ」は26日まで停泊の予定で、いよいよ「マイクロプラスチック採取調査」に向けた本格的な準備が始まります。

2019年12月2日

日・パラオ国交樹立25周年記念国際シンポジウム「持続可能な海洋の実現に向けて―パラオの取り組みと国際連携―」にて阪口 秀理事が登壇

実施内容

日本-パラオ親善ヨットレースに参加する競技艇および伴走船(帆船「みらいへ」)に、マイクロプラスチック採取装置を設置し、レース中に海水からマイクロプラスチックを採取します。また、当機構の研究者が帆船「みらいへ」に乗船して、プランクトンネットによるプラスチック採取などいくつかの調査を実施します。帆船「みらいへ」には、パラオ共和国の青少年などを含む一般市民も乗船する予定で、それらの乗船者には、調査の見学や船内セミナーなどを含む、海洋環境への理解を深めていただくための教育プログラムに参加していただく予定です。レース終了後は、表彰式などで調査結果を速報で紹介するほか、様々な機会を活用して、本活動を周知して参ります。
この活動は、海洋プラスチック汚染問題に高い関心を抱く多様なセクター間での協働のもとで実施する予定です。今後詳細が決まり次第、ウェブサイト等において適宜情報を公開いたします。

◆帆船「みらいへ」
総トン数: 230トン(国内)
全長・幅: 52.16m×8.60m

航海報告

帆船「みらいへ」は、「日本-パラオ親善ヨットレース」の伴走船として、2019年12月29日に横浜ベイブリッジを出発し、太平洋を南へ3,197kmを航走後、2020年1月14日、パラオ・コロール港に入港しました。
「みらいへ」には、海洋プラスチック調査チームとしてJAMSTECの千葉早苗研究員、UNEP-WCMCのHolly Griffinさん、ヤマハ発動機の関友理恵さんが乗船しました。
「みらいへ」と競技艇「トレッキー号」にマイクロプラスチック採取装置が設置され、レース中に海水からマイクロプラスチックの採取を行いました。
また、「みらいへ」には、パラオの子どもたち6人も乗船し、17日間の航海中、海洋の教育プログラムに参加したり、ニューストンネット用いた採取調査を行いました。
1月15日の表彰式では、JAMSTECの阪口秀理事から「トレッキー号」と「みらいへ」に感謝状が贈呈されました。また、千葉早苗研究員が「みらいへ」でのマイクロプラスチック調査の速報をパラオ大統領、駐日本パラオ大使、駐パラオ日本大使などの参加者に報告しました。
採取されたマイクロプラスチックはJAMSTECで詳細な分析を行っています。西太平におけるマイクロプラスチックの分布などを知る貴重なデータとなります。

海洋プラスチック調査チーム Women in Ocean Science

千葉 早苗 (右)
JAMSTEC地球環境部門 海洋生物環境影響研究センター 海洋プラスチック動態研究グループ

Holly Griffin (左)
国連環境計画 World Conservation Monitoring Centre

関 友里恵 (中央)
ヤマハ発動機株式会社

乗船研究者からのメッセージ

2017年、国連は初めて海洋の保全をテーマに会議を開きました。それ以降「健全な海」を守り、かけがえのない海の恵みをこれからもずっと享受するためのうねりが、今世界中に広がりつつあり、海洋科学への期待も、その社会への果たす役割も大きくなっています。海洋科学者たちは国際観測ネットワークを作って協力して必要な知見を得ようとしており、海洋プラスチックの調査も例外ではありません。そこで期待されるのは、タンカーや、フェリー、レジャーボートのような民間船舶の観測ネットワークへの参加です。
私たちは、このプロジェクトの成功により、さらに多くの民間船舶や市民の皆さんが、海洋プラスチックの観測に参加し、科学的に信頼性の高いデータの生産に貢献してくださることを望みます。また、海洋プラスチック汚染の実態を知ることを通じて、市民の皆さんが広く海の恵みやその不思議、海と地球環境との関係について興味を持ち、理解を深めてくれることを望みます。
海洋プラスチック汚染は、深刻な地球環境問題の一つです。しかし、政治、法律、経済、科学、教育、多様なセクターが協力してともに取り組めばその影響を軽減することはまだ間に合うのです。
千葉 早苗 (JAMSTEC)

協働機関
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