TEAMSってなに?

キチジ、ズワイガニ、スケトウダラ……。

東北三陸の海は、私たちの食卓でもおなじみの生物がたくさん生息する、とても豊かな漁場でした。
しかし、2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震と、それに伴う巨大な津波によって、海の生物とそれを取り巻く環境は大きく変化してしまいました。

大きな被害を受けた東北の漁業の復興に貢献することを目的に、文部科学省によって「東北マリンサイエンス拠点形成事業『海洋生態系の調査研究』(TEAMS)」が、2012年1月から開始されました。

TEAMSでは、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と東北大学、東京大学大気海洋研究所が中心となり、地震・津波が東北沿岸からその沖合域の海洋生態系に与えた影響と回復過程を科学的に明らかにするための調査・研究を行っています。

TEAMSにおけるJAMSTECの活動とこれまでの成果を紹介します。

三陸沖のいきもの

マダラ

マダラ

全長で1mくらいになる大型の魚です。北太平洋に広く分布し、沿岸から水深800mまで生息します。身は脂が少なくソテーや鍋料理などに使用されます。

スルメイカ

スルメイカ

胴の長さは30cmくらい。様々な料理の材料になるなじみ深いイカの一種です。長距離を回遊しますが、1年で寿命を終えます。日本列島周辺の表層から水深1000mくらいまで生息します。

スケトウダラ

スケトウダラ

マダラと近縁で、全長60cmくらいになります。身は、かまぼこなどに使用されますが、卵巣は、たらこや明太子の原料になります。北太平洋に広く分布し、水深500mくらいまで生息します。

キチジ

キチジ

一般的に「キンキ」の名で親しまれています。体は鮮やかな赤色で、背びれの中央に黒い斑点があります。体長は30cmくらいになり、水深200~1500mに生息します。白身で脂がのりとてもおいしい高級魚の一つです。

ババガレイ

ババガレイ

全長60cmくらいになるカレイの仲間です。その名は老婆を連想しますが、白身で煮付けや塩焼きがおいしい魚です。日本海と駿河湾以北の水深50~400mに生息します。東北では「ナメタガレイ」とも呼ばれています。

ズワイガニ

ズワイガニ

甲らは暗褐色で丸みを帯びた三角形、おいしいカニの代表です。雄は15cm(甲らの幅)、雌は8cmと雄の方が大きくなります。寿命は長く15年くらい生きると考えられています。

シライトマキバイ

シライトマキバイ

巻貝の仲間で、俗に言うツブ貝といわれる貝の一つ。刺身や煮付けにして食べられます。殻の大きさは20cm程度になり、鹿島灘~北海道の太平洋岸水深50~500mに生息します。

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