地球シミュレータの更新と今後の予定について
2020年9月25日

 JAMSTECは、現在運用しているスーパーコンピュータシステム「地球シミュレータ」を更新し、2021年3月運用開始を目指して新しいスーパーコンピュータシステム(「次期地球シミュレータ」(仮称)を導入します。新しいシステムは、総理論演算性能、総ストレージ容量ともに現行機の十数倍の規模(下記、比較表を参照)を有するマルチアーキテクチャ型スーパーコンピュータになります。
 JAMSTECが第4期中長期計画において大型研究開発基盤と位置付ける「次期地球シミュレータ」は、日本電気株式会社が提案するシステムになりました。その特徴は米AMD社製 CPUをベースに、日本電気株式会社製SX-Aurora TSUBASAや米NVIDIA社製GPU A100といったアクセラレータを組み合わせたマルチアーキテクチャ型構成です。汎用性の高いCPUと高い実効性能、これまでの地球シミュレータで培われたソフトウェア資産を活用できるベクトルプロセッサに、AI研究に有用なGPUを組み合わせることで、従来研究のさらなる発展とAI研究など新規研究課題実施の両立を目指します。
 なお、「次期地球シミュレータ」の外部への供用を目的とした公募は、2021年初めから行う予定です。
公募要領やお伝えできる技術情報は、順次Webで発表していきます。

※1 ペタフロップス(petaflops):コンピュータの処理性能を表す単位の一つで、浮動小数点演算を1秒間に1,000兆回行うことを表す単位である。PFと略記される。

※2 ペタバイト (petabyte): データ量やコンピュータの記憶装置の大きさを表す単位である。PBと略記される。
1ペタバイトは250 = 1,125,899,906,842,624(約1,125兆)バイト=1,048,576ギガバイト(gigabyte:GB)。

現行地球シミュレータ 次期地球シミュレータ 従来比
総理論演算性能 1.31ペタフロップス 19.5ペタフロップス 14.9倍
主ストレージ容量 4.8ペタバイト 61.4ペタバイト 12.8倍
プロセッサ ベクトルプロセッサ
(パイプライン化された実行ユニットを持ち、その演算能力を可能な限り発揮できるように構成)
AMD社製CPU
(汎用性が高く、オープンソフトウエアや商用ソフトウエアなどを広く利用可能)
メモリ容量
アクセラレータ なし ベクトルプロセッサ(これまで地球シミュレータで培われたソフトウェア資産を活用可能)GPU(AI研究等に有用)
特徴 ベクトル計算機による単一アーキテクチャ構成 日本電気株式会社製SX-Aurora TSUBASAや米NVIDIA社製GPU A100といったアクセラレータを組み合わせた