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海洋観測研究センター

大気海洋セミナー

第289回横須賀大気海洋セミナー

日時
5月20日(月) 13:30~14:30
場所
海洋研究棟304セミナー室+オンライン(ハイブリッド形式)
発表者
Baolan Wu (The Hong Kong University of Science and Technology)
タイトル
The Ocean Memory in the Pacific modulated by the Atlantic Multidecadal Oscillation
要旨
The ocean is believed to sustain the low frequency climate change through its huge heat content or the “ocean memory”, which is usually saved in the subsurface ocean water mass such as the North Pacific Subtropical Mode Water (STMW). Traditionally, the decadal variability of the mode water has been attributed to the Pacific Decadal Oscillation (PDO). In this talk, I will show that the decadal to multi-decadal variability of STMW is controlled by the Atlantic Multi-Decadal Oscillation (AMO). During an AMO positive phase, the subtropical North Pacific westerlies move northward and induce the poleward shift of the Kuroshio-Oyashio (KOE) front. This will result in the decrease of STMW with warmer temperature, and further influence the Northwestern Pacific upper-ocean heat content and fish catches. The above decadal decrease of STMW will be carried by the thermocline circulation and arrive at the subtropical western Pacific Ocean after ~5 years, causing the decreasing of the sea level and subtropical front/countercurrents to the east of Luzon Strait and moreover affecting the Kuroshio and its interaction with the South China Sea in the Luzon Strait. More interestingly, these temperature anomalies carried by the STMW would eventually re-join the KOE region after one decade later. Once reemerged in the surface ocean, the anomalies that carry the memory of the previous decade may engage with local air-sea feedback to trigger the PDO. Overall, the AMO provides important memory for the climate change in the Pacific Ocean.

第288回横須賀大気海洋セミナー

日時
5月14日(火) 10:00~11:00
場所
オンライン
発表者
植木 巌(CCOAR)
タイトル
Flux Glider(Air-sea Flux Observation on Wave Glider)開発について
要旨
熱や運動量のAir-sea Fluxは気象あるいは気候に関する大気海洋相互作用における基本的な変数であるが、海洋上での現場観測は主に船舶や少数の係留ブイに限られているのが現状である。一方、衛星観測や数値モデルと同化を用いた再解析による全球Fluxプロダクトには大きな不確かさが含まれていることが広く指摘されており、その不確かさの評価や改善のためにも現場観測の必要性が強く望まれている。そのような背景の下、我々は自立型海面プラットフォームであるWave Gliderを用いたAir-sea Flux観測の確立を目指して、2025年より関連する技術と運用の開発及び海域試験を行ってきた。海域試験としては相模湾でのWave Glider自体の作動試験から始まり、沖縄近海での単独観測、や「みらい」との同期観測に加え、パラオ共和国にて現地のダイビングボートを用いた投入・揚収を含む4ヶ月程度の単独観測などを実施してきた。また、海域試験ではブイ観測との比較も進めており、結果として、現在ではある程度の不確かさの評価の付した観測結果を示せるようになってきた。
セミナーではこれまでの活動を簡単にまとめると共に、係留ブイとの比較を通したWave Gliderによる観測評価の結果を紹介する。

第287回横須賀大気海洋セミナー

日時
5月7日(火) 10:00~11:00
場所
オンライン
発表者
金子 仁 (むつ研究所)
タイトル
下北半島北岸周辺における陸域水の影響
要旨
むつ研究所では、津軽海峡東部を対象海域として、海洋短波レーダーによる表面流速観測や、ブイなどによる水温等の時系列計測、調査船観測、岸壁採水等を通じた海洋環境の把握・変動予測の研究開発を行っている。
これまでの研究により、津軽海峡東部での流動場の季節変動特性、例えば、夏季〜秋季には、海峡から太平洋側へと流出する「津軽暖流」が下北半島沿岸から離れ、海峡中央部を流れること、また「津軽暖流」と下北半島沿岸との間に直径 20〜30km 程度の時計回り循環が形成されること、この循環周辺では高いクロロフィル濃度分布がみられることなどがわかってきた。
「津軽暖流」は黒潮と同様に高温・高塩分の亜熱帯系水の特性を示すため、栄養塩は低いと考えられている。しかし上述の時計回り循環周辺の高濃度クロロフィルは、何らかの局所的な栄養塩供給が存在することを示唆している。またこの循環内では、植物プランクトン組成も「津軽暖流」の流軸付近と異なり、夏季には相対的に珪藻類が多い特異的な環境となっていたことが報告されている (Isada et al. 2017)。 発表者は、科研「マクロ沿岸海洋学」の枠組みの中で、上記循環に供給される栄養塩の起源に注目し、河川水や湧水などの陸域水の分析を行い、近隣漁協傭船等による沿岸観測なども実施することで、実態解明を進めている。本発表ではその成果について報告する。

第286回横須賀大気海洋セミナー

日時
4月16日(火) 10:00~11:00
場所
オンライン
発表者
茂木 耕作(CCOAR)
タイトル
パラオを拠点とした航空機観測による熱帯中緯度相互作用研究
要旨
JAMSTECでは、熱帯と中緯度の大気が相互に及ぼす影響を解明する目的で、パラオを拠点とした航空機観測を2002年から2010年にかけてのべ19飛行実施した。ドロップゾンデ設備を搭載した航空機を用い、必要な場所と適切なタイミングで観測データを合計142地点で取得した。そのデータを用いて、
  1. 中緯度から熱帯への影響・日本の梅雨前線上の低気圧が熱帯まで南下し冷たい空気を取り込む渦を形成
  2. 熱帯の陸から海への影響・ニューギニア島から吹き出す冷たい風が雨雲を長距離北進させる
  3. 熱帯から中緯度への影響・大気再解析データセットに航空機観測データを追加した影響が可視化され、パラオ周辺と日本周辺の大気の強い連動が確認された
    という成果が得られた。
今後の展望として高層気象、海洋観測の多面的観測の充実と長期的継続が日本にとって極めて重要であることを示した。

3/25に開催されたパラオシンポジウムでの録画発表の内容を一部掘り下げて紹介する。
https://youtu.be/oDF-8IcAmog

Googleスライド(コメント記入可能)
https://docs.google.com/presentation/d/1REk-1rtsgLfNEG8TX_6JP3Ucj9IikQWIWq3Xy3coN4w/edit?usp=sharing

第285回横須賀大気海洋セミナー

日時
4月9日(火) 10:00~11:00
場所
海洋研究棟304セミナー室+オンライン(ハイブリッド形式)
発表者
赤澤 文彦(GOORC)
タイトル
衛星データのセキュアな転送と保存
要旨
衛星データのセキュアな転送と保存に焦点を当てます。VPN接続を使用して東北大学のFTPサーバーからクラウドサーバーにデータを転送し、ローカルサーバーに保存するプロセスを説明します。セキュリティ対策や運用上のポイントについても触れます。