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プレスリリース

2020年12月8日
国立大学法人北海道大学
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太陽系形成より古い有機分子を炭素質隕石から検出
~ただ古いだけじゃない!太陽系に存在する有機物生成に不可欠な分子~

北海道大学低温科学研究所の大場康弘准教授、海洋研究開発機構の高野淑識主任研究員、九州大学大学院理学研究院の奈良岡浩教授、東北大学大学院理学研究科の古川善博准教授、東京大学大学院理学系研究科の橘省吾教授らの研究グループは、世界で初めて炭素質隕石からヘキサメチレンテトラミン(HMT)という有機分子の検出に成功しました。

星・惑星系誕生の場である星間分子雲に存在する水やアンモニア、メタノールなど比較的単純な構造を持つ分子は、極低温(-263℃)環境での光化学反応によってより複雑な構造を持つ分子へと変化し、その一部は惑星系形成時に星の材料として取り込まれます。そのため、小惑星のかけらである隕石に含まれる有機物は星間分子の寄与があると考えられています。HMTは星間分子雲で起こりうる光化学反応の主要生成物のため、太陽系形成の材料になったとしても不思議ではありませんが、これまでにHMTが隕石など地球外物質の分析で検出されたことはありませんでした。

本研究グループは、マーチソン隕石をはじめとする3種の炭素質隕石から世界で初めて隕石固有のHMT検出に成功しました。隕石中HMTは主に太陽系形成(約46億年前)以前に星間分子雲で生成したと考えられ、これまで隕石から確認された中で最古の有機分子であるだけでなく、隕石に存在するアミノ酸や糖など種々の有機化合物生成に不可欠な分子です。探査機「はやぶさ2」によって採取され、まもなく地球に帰還予定の小惑星リュウグウのサンプルにも同様にHMTが存在することが予想されるため、本研究成果は宇宙における分子進化解明の糸口になると期待されます。

なお、本研究成果は、2020年12月7日(月)公開のNature Communications誌に掲載されました。

詳細は北海道大学のサイトをご覧ください。

国立研究開発法人海洋研究開発機構
海洋科学技術戦略部 広報課
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