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プレスリリース

2019年 8月 5日
国立大学法人東京大学
国立研究開発法人海洋研究開発機構

1億年前に形成した海底下深部の溶岩から生命生存可能性を示す鉱物を発見
―地球の海洋地殻上部は火星生命の生存可能性を類推するための手掛かりに―

東京大学大学院理学系研究科の鈴木庸平准教授らの研究グループは、国立研究開発法人海洋研究開発機構との共同研究による統合国際深海掘削計画(IODP)第329次研究航海「南太平洋環流域生命探査」にて、南太平洋環流域の海底を米科学掘削船「ジョイデス・レゾリューション号」で掘削し、海洋地殻上部の玄武岩コア試料の取得に成功しました。最先端の固体分析手法を駆使して玄武岩コア中の微小鉱物を調べた結果、玄武岩の亀裂に沿って海水が浸入・反応することで、層状ケイ酸塩鉱物が形成されていることを明らかにしました。この層状ケイ酸塩鉱物の特徴から、岩石内部で生命活動に必要な鉄と酸素の反応が進行していることも判明しました。この鉱物が発見されたのは、水深5697 mの海底から1億年前の海洋地殻を121.8 m掘削して得られたコア試料です。つまり、地殻中の深部玄武岩は1億年に渡り生命が生存可能であることを世界で初めて明らかにしました。

詳細は東京大学のサイトをご覧下さい。

国立研究開発法人海洋研究開発機構
海洋科学技術戦略部 広報課
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