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海洋地球研究船「みらい」大航海

SORAレポート

2009年5月6日

MR09-01 海水に溶けている酸素を調べる

Leg1首席研究者:海洋研究開発機構 村田 昌彦

今日は、海水中に溶け込んでいる酸素濃度の測定について紹介します。下の写真は、ニスキンボトルからチューブを使ってガラス瓶に海水を移している様子です。

海水に溶け込んでいる酸素濃度を測るためのものですから、採水中に周囲の酸素が溶け込まないように、慎重に採水しています。採水時の温度が後の計算で必要となりますので、水温を同時に測定しています。黒いコードに繋がっているのが温度センサーです。

海水中に溶け込んでいる酸素を「固定」するために、採水した海水に二種類の溶液を加えています。溶液が海水とよく混ざるように、振っています。

溶け込んでいる酸素の量によって、色に違いが出てきます。振った後の瓶をしばらく置いておくと、その違いがよく判ります。茶褐色の方にたくさんの酸素が溶け込んでいます。白い方は、海の中で「酸素極小層」と呼ばれている深さのところで採水したものです。サンプルは船上で分析して、酸素濃度の値を出します。