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海洋地球研究船「みらい」大航海

SORAレポート

2009年6月9日

MR09-01 採水の仕事

Leg2乗船研究者:採水チーム

【1】 サンプル瓶の準備
分析項目ごとに違うサンプル瓶をその測点に必要な数だけ用意し、それぞれにどの深さからとってきた海水試料かが分かるようにラベル付けを行います。

次に用意したサンプル瓶を、取水するニスキンボトル毎にまとめます。この航海では分析項目が最大22項目になります。さらに1回のキャスト(後述のニスキン採水器を海中に降ろすこと)で36層の深さから海水試料を得ることが出来るため、採水すべきサンプル瓶が全て揃うと壮観です。


【2】 採水作業(ニスキンボトルからの取水)
採水作業は、採水班長と呼ばれる進行役がいて、この採水班長の指示のもと作業を進めます。1回の採水作業は長い時で1時間半近くかかります。ここでの作業が各分析項目のデータ精度に直結するため、採水する順番、採水する方法が明確に定められています。採水されたサンプル瓶は各分析者のもとへ配送されます。



【3】 サンプル瓶の洗浄
採水観測は1日24時間休むことなく続けられているので、各サンプル瓶も分析が終了した物から洗浄を行います。洗浄は清水洗い→洗剤漬け→清水によるすすぎ→純水(不純物の少ない水)によるすすぎ→乾燥の手順で実施され、その所要時間は6〜8時間ちかくになります。

1つの分析項目で1日に160本近いサンプル瓶が必要となるため、洗浄も採水観測同様休むことなく続けられています。洗浄が終わったサンプル瓶は、またラベル付けを行い、次の採水に備えます。